それなりの地獄

日記、ポエジーの排泄

むずかしいことばをつかわないで。

今日も明日もなんとなく憂鬱

 

いつも雨ばかり降っているあの人の歌

日常を愛するだけの言葉で埋め尽くされたランキングの真ん中で、今日も明日も雨ばかり

 

ささくれた指のうす皮をはがす

痛み無き自傷

 

朝の牛乳に溶かした生と死を

水銀だと信じてのみくだす

 

好きがひとつ増えるたび、

嫌いがふたつ増えるような気がする

すきなこと、きらいなこと、しらないこと

 

「感動した」とか「刺激を受けた」なんて言葉しか求められないような世界

 緩やかな言葉で魂を圧殺する

当たり前のように行われていた

民族浄化

 

みんなで口を揃えて「多様性」なんて言うのは、

多神教の世界の言葉で一神教を布教する矛盾と同じようなもので、

気づいた人間から個性の踏み絵で殺される

 

純粋さや崇高な大志のために

犠牲にされるわたしたちの地獄 

インスタントな生と死で、

惨殺と復活を繰り返したいね

 

牛乳の水銀が、

じわじわと、

身体の母性を殺す

膵臓から腐敗した水が漏れだす

子宮をその水で満たして、

わたしは永久にわたしを罰する

 

過去も未来もない言葉を使って

苦しまないで生きてみたいな

 

社会とわたしが一致した世界で

苦しまないで生きてみたいな

 

今日も明日もなんとなく憂鬱だから、

雨ばかり降る

 

日常を愛するだけの歌が

不景気と成熟に置換されている間中ずっと

毒を少しずつ摂取して自傷する

 

何かが何かに銃殺される世界には

少しだけ生きづらさを感じる

 

わたしとは違う人生を生きてみたい

少しだけ

 

わたしと同じリズムで朝と昼と夜を繰り返す

誰かの知らない人生を