それなりの地獄

日記、ポエジーの排泄

さいきょうさいきょう

わたしの青春はさいきょう だ

 

まつげの先の夕焼けばかり追いかけていた

 

あい

とか

しあわせ

とか

そんな語彙を使わなくても心を満たすことができた

けど

圧倒的に、わたし、足りなかったんです

なにかが。

 

たとえば、

春先の桜の木下で踏みにじられた自尊心とか

ハチ公前で股を広げた女子高生のスカートの下の貞操帯とか

お父さんの携帯に着信するお母さんの声がいつもより高いこととか

 

可愛くなかったし、賢くもなかった

そんなこと誰よりも思い知っていたから、

恋なんてする暇あったら、

わたしの心をコンテンツにしてくれる乱暴な支配を選択したんです

 

わたしの青春は、

青春自身の手で殺されるような美しさだったけど、

わたしはそれでも、

身体から引き剥がされた薄皮だけ抱きしめて

「これがわたしの重さです」と、

いま、

言える気持ちなんですよ

 

これがわたしの重さです

だから誰にも分け与えられないし

これ以上軽くはならないんですよ

重さの中身を、わざわざ他人に見せてあげなくたって、

この重さを拠り所にして生きていけたら

そうしたら、いきてゆけるんじゃないかと、

思っちゃったりしたんですよ