陶器

世界で一人だけで苦しんでいるような気持ち

 

になってる

 

細胞と細胞の隙間に、

 

私は、心の底からの侮蔑を 注ぎ入れてあげるからね

 

からだじゅうの水分が全て、

愛情でできているフランス人形

 

わたしたち、すこしも、

かわいそうなんかじゃなかったよね

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君は言葉だけがつよい

死んでしまった君が、死ぬ直前に見たせかいの美しさが、

このせかいのほんとうの美しさなら、

私はきっと、死ぬまでそれを知ることはできない

 

 

年を重ねれば重ねるほど、細胞が腐り落ちてゆく

遠くの夕立の湿り気を帯びた凪が身体を愛撫する感触にすら、私は気がつかない

私だけが、気がつかない

 

憎しみとも優しさともつかない感情で器を満たして、

ゆらゆらと揺れる遠くの蜃気楼を冷やしている

 

さわさわと、繁る若葉が鳴いています

 

夏に生まれた子供だけを、世界が祝福しています

 

緩やかに死に向かう

 

君のポエジーは、まだあのビルの屋上に

 

魂から憂鬱だけを引き剥がして、恋愛ばかりしていたい、夏に

 

君はいない、最初からいない

 

さわさわと、繁る若葉がないています

 

 

 

苦しみだけが先走って、死にたさだけがわたしの心に残されている。

青春の無念も、真夜中の諦念も、幸福と対比させることができないほど臭気を放つから、せめて、それらを抱きしめて眠る。

美しさが、もしもほんとうに、世界中にある正しさを端から端まで殺して回っても余るほどのものだとしたら、死んでしまった女の子たちも、戻って来てくれるのでしょうか。

たかがこんな人生に

‪生きれば生きるほどに、苦しくなります辛くなりますおかしくなります。‬
‪私が私から乖離して、刷新や成長という言葉に改変されていけばいくほど、地獄の底に近づくような気持ちになります。‬
‪私が私から離れていかぬよう、言葉で繋ぎとめようとすればするほど、煉獄の端に追いやられるような気持ちになります。‬
‪喜びや素晴らしさすら蔑ろにするような人生の難しさに、心が軋みます。些細な絶望ばかりで、私の身体が見知らぬ誰かに糾弾されるほど、深く深く、私の生命に善意が侵食して殺そうとするのがわかります。‬
‪いつかほんとうに、おかしくなってしまう。恐ろしい。‬
‪私の身体の一体どこに、心は根を張っていますか。それを、毟り取ることはできますか。‬
道徳心から遥か遠く、辺境の地に、安住の地はありますか。‬
‪心の底から、人を慈しみたいですか。疑いもなく、私たちが完成していると思いますか。‬
‪断絶は遥か遠い。勘違いばかりの退屈な世界。私を苦しめるのは私だけ。地獄も煉獄もない。ここは健やかな天国の端。

春は曇り、いつまでも雪

誰かのために咲く花なんてなくていいし、

誰かのために花が枯れる必要もない

 

私が死んだら、ともだちは、両親は、どんな顔をするだろうなんて考えて、

その卑しさに鳥肌がたった。

 

死にたいという気持ちも

消えたいという気持ちも

誰かに愛された気分になるだけできっと消え去るものだと

誰かがどこかで、今日も語っている

 

死ねた人や生まれることをやめた人たちは

この世界からこぼれ落ちる魂の話なんてせず、

毎日愉快なパーティーをしているよ。

 

歳を重ねて、経験を積んで、

いつかたどり着ける善良さと健全さの地平に憧れて、生まれてきたのですか

 

この世界の話なんて、もうやめてしまおう。

透明な憎悪も

白濁した愛情も

セックスをして、汗と一緒に流れてしまえばいい。

誕生日のお祝いをしよう。遠い白碧の街へ旅をしよう。

 

生まれたことを喜べなくても、

ここから何処へも行けはしないと知っていても。

 

私たちの憂鬱なんて、きっと春の前触れでしかなかったのだと、

歌うように生きていよう。

 

とても楽しいきぶん、

とても死にたい

今死にたい

反出生主義的な疎ましさ

私の体の隅々に染み渡った憎悪で、この身体を内側から溶かしてしまいたい

とても透明な何かになりたい

とても愉快なきぶんのまんま、

私は私を葬り去りたい

辺獄と魔女

 

 

わたしには、絵を描く才能も、文章を描く才能もない。

誰かに考えを伝えることすら、ひどく不自由だ。

 

言葉を増やして、知識を深めて、

そうしてやっとわたしは人と同じくらいの能力を手に入れられるに違いない。

そう信じて生きてきたけれど、

それでもやはりまだ、不自由だ。

 

わたしに才能があったならばと、毎日思う。

 

こんなにも、わたしは、わたしを伝えることが難しい。

 

どれだけ言葉を尽くしても、どれだけ表現に工夫を加えても、話し下手。

 

絵も上手くない。わたしは何より、わたしの書く文章が嫌いだ。

 

才能という特権があれば、少しは幸せになれるのだろうかと思う。

きっと、才能があったならあったで、苦悩はあるだろう。

けれど、その苦悩の味と、わたしの抱える苦悩の味は同じではない。

抱えることのできる苦悩を選べるなら、才能という特権を手にして、

凡庸だからこそ苦しまなければいけない社会の一部分から逃げ出したい。

卑怯だろう。とても。

わたしが考えるほど世界は簡単ではなくて、

一握りの天才たちですら、鬱陶しさに負けてわたしが捨てようとしている社会の一部分に捕らわれ、苦しんでいるのかもしれない。

そもそも、わたしの苦しみなんて些細なもので、

全てがわたしの精神的薄弱に起因しているだけなのかもしれない。きっと、間違いなく、そうなのかもしれない。

 

わたしは、逃げ出したいだけなんだろう。

賢しら顔で生きることしかできない、凡庸な自分。

なりたいものになれなかったのは、結局、わたしの努力が不足していたから。才能なんて、幻だ。

 

けれど、やはり、それでも、生きるのは苦しい。

人生はあまりにも、辛く苦しく、そして長すぎる。

 

わたしはどこにもいけないし、何者にもなれない。

そこに、ずっといるだけだ。

 

わたしが軽蔑する人々。

明るく、善良で、健全。根拠もなく自分の能力を信じ込めて、期待できる。才能がなくても、オリジナリティを信奉できる。

わたしが大嫌いな人々。

 

そういう人達にすら、わたしは結局劣る。

わたしが嫌悪する性質こそ、この世界で生きる才能だよ。

わたしには、それを嫌悪することしか、できないけれど。

わたしには、あなた達があなた達の人生の苦しみを乗り越えるために拠り所にした明るさも善良さも健全さも、理解はできない。共感できない。

あなた達がどんな悲しみを押さえつけて、どんな虚しさを押し込めて、それらを握りしめて笑うのか、分からない。

 

私は、それらを理解せずして軽蔑しているだけ、なんだろう。

だから、取るに足らない人生なのはしょうがない。

 

だから、運命なんてないよと言ってほしい。幸せになんてなれないよと言ってほしい。

ふさわしい懲罰がないと、嘘になるから。

私が軽蔑した、この世界のあたたかみが、嘘になる。

悲劇のヒロインみたいに、私自身の不幸さに気持ちよくなりたいわけじゃ、ないからね。

 

魔女に、なりたい。

 

才能がないのなら、能力がないのなら、弱虫だったのなら、

せめて、魔女になりたい。

 

魔女になりたい。

 

自己犠牲は流行らない。ネガティヴコンテンツだってそうだ。

 

だけど私は魔女になりたい。

 

ウテナのいない、アンシー。

 

とても退屈な物語だと思う。

ふさわしい物語だと思う。

 

地獄じゃないなら、せめて辺獄であれ。

神なき世界の、辺獄であれ。

 

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