たかがこんな人生に

‪生きれば生きるほどに、苦しくなります辛くなりますおかしくなります。‬
‪私が私から乖離して、刷新や成長という言葉に改変されていけばいくほど、地獄の底に近づくような気持ちになります。‬
‪私が私から離れていかぬよう、言葉で繋ぎとめようとすればするほど、煉獄の端に追いやられるような気持ちになります。‬
‪喜びや素晴らしさすら蔑ろにするような人生の難しさに、心が軋みます。些細な絶望ばかりで、私の身体が見知らぬ誰かに糾弾されるほど、深く深く、私の生命に善意が侵食して殺そうとするのがわかります。‬
‪いつかほんとうに、おかしくなってしまう。恐ろしい。‬
‪私の身体の一体どこに、心は根を張っていますか。それを、毟り取ることはできますか。‬
道徳心から遥か遠く、辺境の地に、安住の地はありますか。‬
‪心の底から、人を慈しみたいですか。疑いもなく、私たちが完成していると思いますか。‬
‪断絶は遥か遠い。勘違いばかりの退屈な世界。私を苦しめるのは私だけ。地獄も煉獄もない。ここは健やかな天国の端。

春は曇り、いつまでも雪

誰かのために咲く花なんてなくていいし、

誰かのために花が枯れる必要もない

 

私が死んだら、ともだちは、両親は、どんな顔をするだろうなんて考えて、

その卑しさに鳥肌がたった。

 

死にたいという気持ちも

消えたいという気持ちも

誰かに愛された気分になるだけできっと消え去るものだと

誰かがどこかで、今日も語っている

 

死ねた人や生まれることをやめた人たちは

この世界からこぼれ落ちる魂の話なんてせず、

毎日愉快なパーティーをしているよ。

 

歳を重ねて、経験を積んで、

いつかたどり着ける善良さと健全さの地平に憧れて、生まれてきたのですか

 

この世界の話なんて、もうやめてしまおう。

透明な憎悪も

白濁した愛情も

セックスをして、汗と一緒に流れてしまえばいい。

誕生日のお祝いをしよう。遠い白碧の街へ旅をしよう。

 

生まれたことを喜べなくても、

ここから何処へも行けはしないと知っていても。

 

私たちの憂鬱なんて、きっと春の前触れでしかなかったのだと、

歌うように生きていよう。

 

とても楽しいきぶん、

とても死にたい

今死にたい

反出生主義的な疎ましさ

私の体の隅々に染み渡った憎悪で、この身体を内側から溶かしてしまいたい

とても透明な何かになりたい

とても愉快なきぶんのまんま、

私は私を葬り去りたい

辺獄と魔女

 

 

わたしには、絵を描く才能も、文章を描く才能もない。

誰かに考えを伝えることすら、ひどく不自由だ。

 

言葉を増やして、知識を深めて、

そうしてやっとわたしは人と同じくらいの能力を手に入れられるに違いない。

そう信じて生きてきたけれど、

それでもやはりまだ、不自由だ。

 

わたしに才能があったならばと、毎日思う。

 

こんなにも、わたしは、わたしを伝えることが難しい。

 

どれだけ言葉を尽くしても、どれだけ表現に工夫を加えても、話し下手。

 

絵も上手くない。わたしは何より、わたしの書く文章が嫌いだ。

 

才能という特権があれば、少しは幸せになれるのだろうかと思う。

きっと、才能があったならあったで、苦悩はあるだろう。

けれど、その苦悩の味と、わたしの抱える苦悩の味は同じではない。

抱えることのできる苦悩を選べるなら、才能という特権を手にして、

凡庸だからこそ苦しまなければいけない社会の一部分から逃げ出したい。

卑怯だろう。とても。

わたしが考えるほど世界は簡単ではなくて、

一握りの天才たちですら、鬱陶しさに負けてわたしが捨てようとしている社会の一部分に捕らわれ、苦しんでいるのかもしれない。

そもそも、わたしの苦しみなんて些細なもので、

全てがわたしの精神的薄弱に起因しているだけなのかもしれない。きっと、間違いなく、そうなのかもしれない。

 

わたしは、逃げ出したいだけなんだろう。

賢しら顔で生きることしかできない、凡庸な自分。

なりたいものになれなかったのは、結局、わたしの努力が不足していたから。才能なんて、幻だ。

 

けれど、やはり、それでも、生きるのは苦しい。

人生はあまりにも、辛く苦しく、そして長すぎる。

 

わたしはどこにもいけないし、何者にもなれない。

そこに、ずっといるだけだ。

 

わたしが軽蔑する人々。

明るく、善良で、健全。根拠もなく自分の能力を信じ込めて、期待できる。才能がなくても、オリジナリティを信奉できる。

わたしが大嫌いな人々。

 

そういう人達にすら、わたしは結局劣る。

わたしが嫌悪する性質こそ、この世界で生きる才能だよ。

わたしには、それを嫌悪することしか、できないけれど。

わたしには、あなた達があなた達の人生の苦しみを乗り越えるために拠り所にした明るさも善良さも健全さも、理解はできない。共感できない。

あなた達がどんな悲しみを押さえつけて、どんな虚しさを押し込めて、それらを握りしめて笑うのか、分からない。

 

私は、それらを理解せずして軽蔑しているだけ、なんだろう。

だから、取るに足らない人生なのはしょうがない。

 

だから、運命なんてないよと言ってほしい。幸せになんてなれないよと言ってほしい。

ふさわしい懲罰がないと、嘘になるから。

私が軽蔑した、この世界のあたたかみが、嘘になる。

悲劇のヒロインみたいに、私自身の不幸さに気持ちよくなりたいわけじゃ、ないからね。

 

魔女に、なりたい。

 

才能がないのなら、能力がないのなら、弱虫だったのなら、

せめて、魔女になりたい。

 

魔女になりたい。

 

自己犠牲は流行らない。ネガティヴコンテンツだってそうだ。

 

だけど私は魔女になりたい。

 

ウテナのいない、アンシー。

 

とても退屈な物語だと思う。

ふさわしい物語だと思う。

 

地獄じゃないなら、せめて辺獄であれ。

神なき世界の、辺獄であれ。

 

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おもう、たべる、しぬ

 

頭の中でぐるぐると駆け巡っていた思考が、

それを口に出した瞬間に、すっかり、残らず、消えてしまうことがある。

 

口に出した言葉すらも、私の脳に居た思考にはそもそもいなかったような語彙な気がしてしまって、

「あれ、さっきまで私は何を考えていたんだっけ」

と、思う。

それまで、私の頭にあって、心を悩ませていた思考が、

ぱたりと、跡形もなく何処かへ去ってしまう。

崩れ落ちたのか、零れ落ちたのか、逃げ隠れてしまったのか。

分からないけれど、いつも私は、そういう時は決まって虚しい気持ちになる。

それまで、頭の中で練り回した思考すら思い出せないから?

否。

私の心にあった重みが、あれほどまでに心を苛んだ重圧が、質量すら持たぬ泡沫でしかなかった事を知るから。

 

「こんな些細なことで悩んでいたなんてって、思い直せば、前を向けるでしょう」

なんて、なんて虚しいんだろう。

苦しみの重さを、痛みを、些細なことだと片付けて仕舞えば、それに耐えようとした心の足掻きは、無駄になってしまうのではないか。

苦しみの質量は、決して、中抜きにして、破裂させてはいけない。

苦しみは苦しみとして、私は、背負いたい。

悩みや不安が、口に出せば、小さく些細なことだったなんて、認めない。

息苦しさは、この世界で生きた私が現実に感じたものだし、それすら私の体から引き剥がすような所業は、私の人生と、そして精神の痛覚への冒涜に等しい。

 

私が前を向くために私の体から引き剥がされた、私の心が折れんとした耐久の歴史。私の心が答えを探そうとした迷走の歴史。

私が持ち得るものは、それだけだったかもしれないのに。

愛情は私の体の受容器を通り過ぎて、

生死すら所有のものとはならなかった。

自由意志すら幻想だ。

ならば、唯一残されているのは、この心の喜怒哀楽や恐慌なのではないか。

私、私、私

 

私は、私を構成するものについて思考する。

これは、実際に存在するものか。

言語化し、口に出せば、消えてなくなりはしないか。

どの思考が、この世界に送り出してもなお、強く生き抜いてくれますか?

私は祈る。

せめて、次に心に湧き上がる想いは、しにませんように。

強く生き抜くことのできる、私を苛む事象。

 

果てもなく、苦しみたいわけではない。

果ては、欲しい。

けれど、その果てにたどり着くまでの道程は、あまりに長い。

階段を一段登れたと思っても、その足場は、私が足を乗せた途端霧散してしまう。果てにたどりつくためには、やはり、耐久性が要るのだろう。

 

私は祈る。

 

自由という言葉がいつか、身体を放り出して、宇宙のずっとずっと遠くの方にいる、本当に美しい花畑にいくことができたら

 

生命という、親が親になるための言い訳をありがたがって、

いきるほど、

私たちの体から秋がこぼれ落ちていく

 

冬という季節と、夏という季節の間に、

ほんの少しだけの「愛されたい」を差し込んだものを、

春と呼んだ人たちに、わたしは会いたかった

抱きしめて、すこしだけ、悲しい気持ちになりたかった

 

きみには、さいのうがない。

 

きゃりーぱみゅぱみゅやくしまるえつこみたいな、

音楽ばかり聴いて、

君は、なにになろうっていうの

 

きみには、あいじょうがない。

 

美しいものや善いものばかりを集めるくせに、

悲しいものはどこへやってしまったの

 

さいのうがないと、いきていけないよ

 

 

 

 

ふゆ

薄い皮膚を一枚だけ羽織って、

白く広がる真冬に生きていた

 

春が終わって、夏が終わって、

秋が思い出から零れ落ちるような一年だったから、

せめて、明るい部屋でちかちかと忙しなく点滅するツリーのイルミネーションを眺めている

 

たくさんの後悔があるはずなのに、

さっき生まれたばかりの赤ん坊みたいに清々しい気持ちです

 

宇宙に中心がないのなら、死んでしまった人たちは、世界の片隅にすらいられないね

 

うつくしいと思えるような愛情で、惰眠をむさぼりたい

誰かの「愛しているよ」に依存して、嫌われたい

 

大嫌いになれるほど酷い人なんていないから、私はいつも、誰も嫌いになれないままだった

 

今年の漢字も来年の抱負も、

結局、世界中の寒さが溶かしてしまうから、

私はとてもやさしい気持ちでいられた

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